頻発する大規模自然災害
非常用電源の必要性が高まっている背景
近年の自然災害の傾向として、2018年以降、台風や水害による被害が多発しております。
更に2021年には地震が多く発生しており、2022年3月の福島沖地震も記憶に新しい所です。
水害においても、地震においても、最大で2~3週間に及ぶ、停電が起こっています。
こうした背景から、停電時に備える「非常用発電機」の需要が高まっているのです。
2018年~2022年の自然災害と停電期間
年 | 名称 | 災害分類 | 発生 |
2022年 | 2022年の福島県沖地震 | 地震(震度6強) | 2022年3月16日 |
2021年 | トカラ列島近海地震 | 地震(震度5強) | 2022年3月16日 |
和歌山県北部地震 | 地震(震度5弱) | 2021年12月9日 | |
山梨県東部・富士五湖地震 | 地震(震度5弱) | 2021年12月3日 | |
東京・埼玉地震 | 地震(震度5強) | 2021年12月3日 | |
青森県沖地震 | 地震(震度5強) | 2021年10月7日 | |
令和3年8月 集中豪雨 | 豪雨 | 2021年10月6日 | |
令和3年7月 集中豪雨 | 豪雨 | 2021年8月11日 | |
宮城県沖地震 | 地震(震度5強) | 2021年7月1日 | |
宮城県沖地震 | 地震(震度5強) | 2021年5月1日 | |
和歌山県北部地震 | 地震(震度5弱) | 2021年3月20日 | |
2021年の福島県沖地震 | 地震(震度6強) | 2021年3月15日 | |
2020年 | 令和2年7月豪雨 | 豪雨 | 2020年7月3日 |
石川県能登地方 | 地震(震度5強) | 2020年3月13日 | |
2019年 | 令和元年台風第19号・21号 | 台風 | 2019年10月6日 |
令和元年台風第15号 | 台風 | 2019年9月5日 | |
令和元年8月の前線での大雨 | 豪雨 | 2019年8月27日 | |
令和元年台風10号 | 台風 | 2019年8月15日 | |
令和元年台風8号 | 台風 | 2019年8月5日 | |
令和元年台風5号 | 台風 | 2019年7月18日 | |
令和元年6月29日からの大雨 | 豪雨 | 2019年6月29日 | |
山形県沖地震 | 地震(震度6強) | 2019年6月18日 | |
令和元年5月18日からの大雨 | 豪雨 | 2019年5月18日 | |
北海道胆振地方中東部地震 | 地震(震度6弱) | 2019年2月21日 | |
熊本県熊本地方地震 | 地震(震度6弱) | 2019年1月3日 | |
北海道胆振東部地震 | 地震(震度7) | 2018年9月6日 | |
2018年 | 平成30年台風21号 | 台風 | 2018年9月4日 |
西日本豪雨 | 豪雨 | 2018年6月28日 | |
大阪北部地震 | 地震(震度6弱) | 2018年6月18日 |
非常用電源の負荷試験の重要度が高まっている
非常用発電機とは、火災などの災害時に停電してしまった場合でも、設置されている防災設備が動作するよう防災設備専用に用意されている電源設備です。
非常用発電機は、災害時の人命救助になくてはならないものであり、被害の拡大を防ぐ重要な設備です。だからこそ非常時に「正常に動作するかどうか」を定期的に点検する必要があります。その点検のことを「負荷試験」といわれるものです。
例えば、自動車でもエンジンを起動しただけでは、実際に自動車を走らせてみないと安全に走るかどうかが分からないように、非常用発電機もエンジンを起動しただけでは、発電出力など確認ができません。そのために負荷試験では、非常用発電機に電気的な負荷をかけることができる「疑似負荷装置」を使用して、非常用発電機の定格出力の30%以上の負荷をかけて運転をさせ、不具合などがないかを確認しておくのです。
基本的に非常用発電機は「非常時にしか動作しないから故障の可能性は低いのではないか?」と思われている方がいらっしゃるのですが、現実は経年劣化や設置環境の変化などによって、いざ動作した際に、出力低下やオーバーヒート、油圧異常などの不具合が発生する可能性がございます。
「負荷試験」はそうした不具合の芽を事前に摘んでおく非常に重要な点検作業となります。